死を紡ぎ人の欲望の残骸を売る男のドキュメンタリー映画。
私の美術家としての活動と古道具屋としての商いは私にとって同じモノなのです。
戦後被爆2世として生まれ今に繋がるこの国を変化を目の当たりに見て来ました。
ドブ川に捨てられた犬の死骸にウジがわき浅い川底を虫が蠢くその上に作られた今にも崩れそうな貧相な橋の上で廃材で勝手に作ったお好み焼き屋でキャベツしか具の無いお好み焼きを食べるのがご馳走でした。
学校に通った道筋には爆弾池という戦時の残骸が残っていて不発弾が出る事もありその度に学校は休校となりました。
私の作る作品も古道具屋として凡ゆる事物の向こうに垣間見えるヒトの欲望を紡ぐ事もそれは同等の事なのかもと思います。
死そのものをコラージュするように作品を作り続けてきた私にとって死は生と同じ日常にあるものであり良く私は作品の為に生物を殺していないなどと奇妙な正当化を図る人達を自分と同等だとは思いません。
スーパーで死骸を売っていて日常的にそれを食っておいて今更なにを言っているのだろうと呆れるばかりなのです。
作品の為にそのリスクを負う事さえ避けるのなら作家などと名乗るのは実に烏滸がましい事だとは思わないのでしょうか?
私は廃棄された動物の死骸から作る事が多いけれど必要とあれば殺して作ります。
少なくともすでに誰かに殺してもらった死を糧にしているのですから。
『MANTAM〜Rag and Bone Man』上映+アフタートーク
睡蓮みどり
Tom Mes
マンタム
9月14日13時15日15時
悠日ギャラリー内特設上映会場
1800円 +ドリンク代500円
予約悠日(栃木県宇都宮市吉野1丁目7-10)
028-633-6285